本ときどき旅

元書店員によるうたプリ・アイナナ・あんスタを語りつつ、本の紹介や旅行記もあります

ご飯が持つ力について考える

みなさん、ご飯は誰と食べることが多いですか?

 

こんにちは。焼き魚定食です。

 

今日は私が先日読み終わった本、

柚木麻子さんの『ランチのアッコちゃん』をご紹介したいと思います。

前回に続いてまた柚木麻子さんかよ・・・と思われる方もいらっしゃるでしょう。

気に入った作家さんの本は続けて読む!!!それが私の読書スタイルなのです。

 

さて本題。

こちらの『ランチのアッコちゃん』、タイトルは聞いたことあるよ。

という方も多いのではないでしょうか。

なぜならNHKでドラマ化されたことがあるからです!

主演は蓮佛美沙子さん。

私、ドラマは見たことないんですけど主演ぴったりだと思いますよ。

この小説読んだことある人は、お察しの通り、

アッコちゃん=蓮佛さんではありません。

実はアッコちゃんは主人公ではないんですよね。

よくある主人公をお助けするキーマンなのです。

 

主人公は地味な派遣社員、澤田三智子。

この三智子、地味なだけじゃなく、頼まれたら断れない損な性格。

しかもその性格が災いして、最近彼氏に振られたばかり。

近頃は節約のため、手作り弁当を持参して社内でぼっち飯をする毎日。

そんな鬱々とした日々を過ごしていたとき、

和田アキコ似の部長(この人がアッコちゃん!)がお昼を食べ損ねたというので、三智子は自分のお弁当をあげます。

三智子のお弁当を気に入ったアッコちゃんは、次の一週間ランチを交換することを提案してきます。

というのも、アッコちゃんは月曜日から金曜日まで、どこで食事をするのかを決めており、毎週その行動を繰り返しているのと言うのです。

アッコちゃんは地図と食費を三智子に渡し、三智子はお弁当を手作りして毎日アッコちゃんに渡すということ。

もちろん三智子はアッコちゃんの提案にのります。

そして、三智子はアッコちゃんの生活を垣間見ていくのです・・・。

 

この『ランチのアッコちゃん』は4つのお話が収録されています。

三智子とアッコちゃんがメインで出てくるのは最初の2話です。

2話目の『夜食のアッコちゃん』は、2人が勤めていた会社が倒産し、

離れ離れになった2人が再会するところからお話が始まります。

相変わらず断ることが苦手な三智子は新しい職場で、正社員と派遣社員の女の争いに巻き込まれているところでした。

久しぶりに再会したアッコちゃんは、なんとワゴン車で移動しながらポトフを販売する事業を起ち上げていたのです。その名も「東京ポトフ」。

人間関係に悩み、疲れていた三智子はアッコちゃんの移動販売のお手伝いを1週間することになります。 

そして、1週間後にはお手伝いで得た経験と知識を糧に、見事に職場の問題を解決してみせるのです….!!


この2つのお話を通して言えることは、

「食べることは生きること」。

ただ食べるだけではなく、

誰と一緒に食べるのか

どこで食べるのか

何を食べるのか

楽しく、美味しく食べてこそ、食事は生きるエネルギーへと変化していくのでしょうね。

そして、食事をエネルギーへと変化させてバイタリティ溢れる毎日を送っているアッコちゃんに惹かれる女性もきっと多いはず。もちろん私もその1人です。


日々の生活に疲れて適当に食事を済ませてしまっている、そこのあなた!

ぜひ「ランチのアッコちゃん」を読んでみてください。

きっと毎日を見つめ直すヒントがもらえます。

ランチのアッコちゃん (双葉文庫)

ランチのアッコちゃん (双葉文庫)

  • 作者: 柚木麻子
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2015/02/12